そんな時、正一に希望という光が射し込みます。
それは「物質結合器」という装置です。
腕時計ほどの大きさの物質結合器は、あらゆる物質を制御出来る機能を持っています。
砂でも水でも、この装置を埋め込めば自由に操り動かすことが出来るのです。
この装置は死神を目指す者、死神に成り立てでまだその技量が未熟な者が、
虚との戦いに備えて「より実戦に近い」訓練を体験できるシュミレーターの一つでもあります。

正一はこの機能に目をつけました。
乱菊とそっくりの人形を作れば、この「物質結合器」で自分の夢を叶える事が出来るのだと。

正一は乱菊の医療用データを元にして寸分違わぬ分身人形を作り出します。
そしてその人形を形作る物質は「プリン」。
物質結合器が起動すれば、土でも鉄でも「人肌」と同じ外見と感触になりますが、
正一にとって一番の好物を原料に使うことで、より愛着が増す事と考えているのでしょう。

多くの苦労の末に、遂に出来上がったコピー乱菊。
その出来栄えは、正一ですら本物と見分けの付かない程です。
乱菊本人から抜き取った髪の毛のDNAを元に物質結合器が彼女の思考・リアクションも完璧に再現します。
全てにおいて「本人そのもの」では正一に近寄る隙は出来ません。
そこで、物質結合器には予め「正一を恋人として接せよ」という命令プログラムを追加入力していたのです。

つまり、正一は労せずして「乱菊」を恋人として手に入れることが出来たのでした。

正一をフェラチオで鎮めたコピー乱菊ですが、根本的な問題は解決出来ていません。
性器未完の状態では、この後の恋人同士の生活でも大きな支障となります。

しかし、乱菊本人の膣データは存在せず、そのデータを取らせてくれる筈もありません。
打つ手無しで手詰まり状態の正一でしたが、コピー乱菊は違いました。

データが無いなら、実力行使で取れば良い。

乱菊本人と同等の力を持つコピー乱菊。
先手を取れば勝てる勝算があったのでしょう。

翌日、コピー乱菊は街に遊びに来ていた乱菊本人を急襲しました。
「物質結合器」を体に埋め込んでいるコピー乱菊は、必要に応じて身体を変化させる事が出来ます。
無数の触手を体から伸ばして、獲物に仕留める事など造作も無いことです。

乱菊本人の身体の自由を奪ったコピー乱菊は、自らの身体の一部を溶解させました。
液状化されたプリンは乱菊本人の膣や子宮、乳房の中の乳腺の奥まで浸透していきます。

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